作者と登場キャラを交えた座談会 <HOME> <BACK>
その壱 「装備解除のカーニバル編」
東京某所。とあるマンションの一室。
高校生4人と、むさくるしい見るからに怪しげな男が、こたつを囲んでいる。
卓上には、麻雀牌である。
林水(以下“林”):ロン。リーチ、平和のみ。
むさくるしい男:そんな安い手でハコテンにされるとは……、無念。
宗介(以下“宗”):さすが閣下、堅実な手ですな。
かなめ(以下“か”):なによ〜!結局センパイの一人勝ちじゃない!
恭子(以下“恭”):まあまあ、ゲームなんだし熱くならないの。
どうやら、半荘が終ったようである。やっと当初の目的、座談会が始まる様である。
ここで説明しておこう、むさくるしい男は、当ページの管理人であり、この場に置いて
ある、小説の作者である。(以下“作”)
作:いやあ、負けた負けた。ギャンブルに向いてないとつくづく思うねえ。
林:麻雀とは、観察力と確率の計算だ。
か:ポーカーの時と同じようなこと言ってますね……。
作:どうせ俺は観察力もなければ、確率計算もできないよ。
宗:戦場では生き残れないタイプだな。
作:ほっとけ! 俺は危険なところには近づかないんだよ。歌舞伎町にだって、夜は近
づかないし、パスポートだって持ってないさ!
恭:それ、ただ単に臆病で、海外旅行に行くお金がないんじゃあ……。
作:……。
か:あ、地雷踏んだみたいよ……。
宗:何?! 地雷だと? このマンションにはそんな危険物が。(金属探知機を取り出す)
林:残念ながら、ここにはそんなものはないだろう。観念的な意味だよ。
か:そうそう、図星だったから精神的ダメージを受けただけよ、ソースケ。
宗:むう。わけがわからん。
作:じゃかましわ!おまえら!
恭:まあまあ、このままじゃ話が進まないよ。「装備解除のカーニバル」作中の話をする
んじゃなかったの?
作:くう。あまりに正論すぎて反論できないが、なんか不条理なものを感じるぞ。
まあいいか。で、「カーニバル」の話だが……。
か:たしか、まだあんたがパソコン持ってない時代に書いた話よね? 家でワープロで
書いた奴を、学校のパソコン使ってメール配布したのが最初だっけ?
作:そうそう! 懐かしいなあ……。記念すべき第一作なんだよ。あのころは妙に自信も
って発表したもんだよ。
林:若かったのだな。
作:今でも若いわい! それはそれとして、夏前だというのに、文化祭話を書く自分が信
じられないぞ。文化祭と言えば秋が普通だしなあ。
恭:ひねくれてるんだね。
か:どうせ、「毒ガスのネタ」と「模擬店でかやくごはん」から全てが始まってる、とかいう単
純な話に違いないわよ。
作:……(絶句)。
宗:千鳥、これも「地雷を踏んだ」というのか?
か:お? わかってるじゃない。あんたにしては上出来ね。
宗:いや、この男がさっきとまったく同じ表情で絶句したからな。
林:ふむ。なかなかの観察力だ。
宗:恐れ入ります、会長閣下。
作:俺はお前らがちょっと怖くなってきた……。
か:そんな怖がることなんてないわよ。あんたが単純すぎてわかりやすいだけだから。
作:そうか……。俺ってわかりやすいか……(床に"の"の字を書き始める)
か:いや、そんな拗ねられても……。
恭:あ、カナちゃんがいじめてる〜。
か:ちょ、ちょっとキョーコ! そんな誤解を生むようなこと言わないでよ!
もう、わかったわよ。悪かったわよ……。
作:んっふっふっふ。やった! かなめを謝らせたぞ!
か:な……、演技だったの? なんかあんたに騙されるとものすごくむかつくんだけど。宗介
に引っかきまわされるよりうっとうしいわ。
宗:むう。けなされてるのか誉められているのか判断に苦しむぞ。
林:少なくとも、あの男よりは待遇はいいようだ。
作:今の俺は多少のことでは動じないぞ。何しろ上機嫌だからな。
か:すっげーむかつく……。
作:ところで、この作品は一度大幅な改稿が行われているんだが、それは知ってるよな?
林:ああ、主に私の扱いが変わったようだな。前の稿では、私が自衛隊を呼んで毒ガス処理
を行う、荒唐無稽なものだったらしいが。
か:それを誰かに指摘されて、必死で書き直したらしいよ。小心者よねえ。
作:ふ。何とでも言え。その指摘が正しかったのに気づいただけだ。
か:何よ、その余裕の態度は?
作:ん? 勝者のゆとり。
か:うるさい!(ハリセンの快音)
作:……………。
宗:気絶してしまった。素人とはもろいものだな。
林:この男は運動不足な上に、栄養不足のようだからな。素人以下と言っていいだろう。
恭:でも、相良君でも吹っ飛ぶカナちゃんのハリセンを、こんな貧弱そうな人が受けたんだから、
無理もないんじゃないのかなあ?
か:キョーコ、またそんな世間様に悪いイメージを植え付けるようなこと言う。
恭:だって、ほんとのことだよ。
作:そうだそうだ! 俺は突然ハリセンでしばかれて、一瞬おじいちゃんとおばあちゃんに花畑
で遊びそうになったところだぞ!
林:臨死体験、というやつだな。興味深い。
か:そのわりには、ナイスタイミングでツッコミが入るじゃない。ほんとは気絶したフリしてたんじゃ
ないの?(ハリセンを持って詰め寄る)
宗:それは違うぞ、千鳥。この男は確かに気絶していた。俺が言うのだから間違いない。
恭:そうそう、それにこの会話は記録されてるから、いつでも立ち戻って見ることができるんだよ。
作:ふ。敗北者め。そんなことも知らなかったのか?
か:今度はお花畑をすっとばして血の池コース?(にっこり)
恭:カナちゃん、目が笑ってないよ……。
作:かなめ、好きだ……。俺はフルメタの中で君が一番好きなんだ。その美しいロングヘアー、元
気で明るい性格、全てが――(たたんっ!たたんっ! ゴムスタン弾が命中する)
宗:千鳥、これでいいか?
か:いや、それはちょっとやりすぎなんじゃないかなー。あたしのこと誉めてたわけだし……。
恭:(カナちゃん、気づいてないみたいですよ、センパイ)
林:(まあ、様子を見よう。まさか、相良君があのような行動に出るとはな)
か:そこ! ヒソヒソ話さない!
(あせる恭子。扇子を出して、何事もなかったかのように振舞う林水)
作:しかし、ちっとも本題が進まんな。
か:それはあんたの構成能力。
作:それだ! そういうツッコミが進行を妨げてるんだよ!
恭:でも、事実だし……。
作:じゃかましい! っつーわけで、先に進むぞ。じゃあ、これで最後。この作品について、それぞれ
コメントをくれ。
か:ま、それなりかなあ。たまには、宗介のボケに悩まされないあたしを書いて欲しいけど。それより
誰か、キョーコのくちさけ女、描いてくれないかしら……。
恭:ダメだよ〜! ほんとに恥ずかしかったんだから〜!
作:っつーか、恥ずかしがってくれないと、俺としては話がまとまらないんでOK!
林:私の扱いが大きいな。もしかして、私を敬愛しているのかね?
作:いや、まあ、君みたいなやつ、面白くて好きだけどさ……。
林:そうか。私は君のような人間とは付き合いたくはないが。あとは、改稿の際に、もう少しエスプリ
の利いたオチが思いつかなかったものかと、少し残念だ。
作:さらっとひどいこと言って、さらっと作品の批評しやがったな……。まあいいや、次。
宗:「かやくごはん」とは何なのだ……。危険物ではないのか?
作:かなめに食わせてもらえよ。
か:な、なんであたしが……。
作:まあ、いいけどさ(苦笑)。じゃ、今回はこれにてお開き!
恭:あれ? コメントしてない……。
作:くちさけ女は恥ずかしかった、だろ? あれでOKじゃん。
恭:カナちゃ〜ん、ひどいこと言われたよ〜。
(作者のパソコンを立ち上げて、ゲームをしている宗介)
作:ま、待て宗介!
宗:むう。なぜどのデータをロードしても、女性が裸のシーンで始まるのだ?
か:18禁ゲームなんてやってるんじゃない!!
(ハリセンの轟音。宗介、吹っ飛ぶ。勢い余ったハリセン、PCに当たり、データも吹っ飛ぶ)
作:……、ぐおぉぉぉぉぉぉ! 俺が苦労して作り上げたHシーンデータセーブが!!
恭:カナちゃ〜ん、作者の人がコメントさせてくれないよぉ〜。
宗:千鳥、なかなか痛いぞ。
林:ずずずずず(お茶をすする音)
か:ふ、悪は滅びたわ。
作:しくしくしく……。ああ、暇を見つけてやっと最近全キャラのHシーン前のセーブデータをそろえた
のに……。
このあと、作者は某原稿が遅れるのも気にせず、Hシーンデータセーブを取り返すべく、ゲームをし
ましたとさ。めでたくなしめでたくなし……(涙)。次回は、いつだろう……?
本日の教訓:バックアップは取りましょう
ツッコミすぎは進行の妨げ、同席メンバーは選びましょう